はじめに
近年、企業のデジタル変革(DX)が急速に進む中で、業務プロセスを効率化し、生産性を高めるためのプラットフォームとして注目されているのが intra-mart(イントラマート) です。ERP やワークフローシステムと並んで名前を聞いたことがある方も多いでしょう。しかし「実際に何ができるのか」「導入するとどんな効果があるのか」といった点については、まだ十分に理解されていない方も少なくありません。そこで今回は、初学者の方でも分かりやすいように、intra-mart の基礎から活用イメージまでを解説します。
intra-mart とは何か?
intra-mart は、NTT データイントラマート社 が提供する企業向けの業務改善プラットフォームです。1998 年に登場して以来、多くの企業で導入され、現在では国内外で 9,000 社以上の導入実績があります。主な特徴は以下の通りです。
BPM(Business Process Management)対応
複雑な業務フローをシステム上で設計・実行・改善できる仕組みを提供します。ワークフロー機能
稟議や承認といった社内手続きを電子化し、スピーディーな業務処理を可能にします。ローコード開発基盤
プログラミングの専門知識が少なくても、GUI 操作で業務アプリケーションを開発できます。多様なシステム連携
ERP や会計システム、人事システムなど既存の基幹システムと連携しやすい点も大きな特徴です。
intra-mart でできること
1. 業務の可視化と効率化
従来、紙や Excel で管理されていた稟議・承認フローを電子化し、リアルタイムで進捗を確認できます。例えば、経費精算の承認ルートを自動で設定すれば、担当者の手作業を大幅に削減できます。
2. システム間のハブとして活用
企業内には、会計、人事、販売管理などさまざまなシステムが存在します。intra-mart はこれらをつなぐ「ハブ」の役割を果たし、データの一元管理やシームレスな連携を可能にします。
3. ローコードによるスピード開発
アジャイル的に小さく作り、改善を重ねながら本格運用に移行できるのが intra-mart の強みです。プログラミング経験が少なくてもドラッグ&ドロップで画面やフローを作れるため、現場主導の業務改善が実現します。
導入効果の例
申請処理時間の短縮
ペーパーレス化により、承認にかかる時間を数日から数時間に短縮。属人化の解消
業務フローをシステム上で標準化することで、担当者に依存しない仕組みづくりが可能。監査対応の強化
申請・承認履歴が自動的に記録され、内部統制や監査対応がスムーズに。開発コストの削減
既存の機能を活用できるため、ゼロからシステムを構築するよりも低コスト。
学び方と導入ステップ
基礎知識を学ぶ
公式サイトやトレーニング教材で、BPM やワークフローの基本を理解します。ハンズオンで体験する
intra-mart には「IM-LogicDesigner」と呼ばれるツールがあり、ドラッグ&ドロップでプロセスを設計できます。まずは簡単な稟議フローを作ってみると理解が深まります。小規模導入から始める
全社展開の前に、特定部署や特定業務で試験導入を行うことで、効果を実感しながら段階的に広げるのがおすすめです。運用と改善を繰り返す
BPM の最大のメリットは「改善サイクルを回せる」ことです。定期的に業務を見直し、システムを柔軟に修正していきましょう。
まとめ
intra-mart は、単なるワークフローシステムではなく、企業全体の業務プロセスをつなぎ、改善を加速させるための プラットフォーム です。導入することで、業務効率化、コスト削減、DX 推進といった多くの効果を期待できます。初めて触れる方は、まずは小さな業務フローを intra-mart で作成し、実際に動かす体験をしてみると理解が一気に進むでしょう。
これから業務改善や DX を進めたいと考えている企業にとって、intra-mart は非常に有力な選択肢です。